歯科インプラントセンター開業日記

インプラントの名医 三ノ輪インプラントセンター 東京 台東区

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歯科インプラントセンター開業日記

構え、あるいは型

 20年近く茶道を習っています。そのせいか、自分のことはさておき、人の手のしぐさや立ち居振る舞いに目が
行きがちです。

 特に、その道のプロと呼ばれる人たちの手さばきや動きには決して無駄がなく、その姿には美しさすら
感じるものです。以前仕事で有名なパティシエにお会いしたことがありますが、デモンストレーションで
キッチン台の前に立った時のその方の立ち姿がとてもきれいだったのが印象的でした。
そこに至るまで果たしてどれくらいの修練を積んできたのだろうと思いを巡らせたものです。

 茶道でも、入門するとまずは割稽古と言って、ふくさのさばき方からひたすら同じことを
繰り返し繰り返し練習します。
ひとつひとつの道具の扱い方を覚えて初めてお茶を点てるところまで通して稽古できるようになります。

 私が今まで見てきた限りではありますが、歯科の世界においても評判の高い(=腕が良い)歯科医や技工士の
手つきは皆一様に無駄がなく、必要最低限の動きで最大限の効果を発揮しているように見えます。
器具の扱いひとつとってもそうですが、大げさに言えば、構えた瞬間の姿(型)で、その人の熟練度が
わかるような気がします。逆に言えば、その作業に慣れていない未熟な人の動きは、素人から見ても
無駄な動きが多く、美しくない、ということですね。

  とは言え、煩雑に思われがちな茶道の点前も、その目的はただ、目の前にいる客人に美味しい一服のお茶を
味わってもらうためのもの。床の間の掛け軸や活け花、由緒ある茶碗も、決して自分の財産や技を自慢すると
いう自己満足のためではないのです。
歯科に言い換えれば、全ては患者さんに満足して頂くための修練。やはり、これで良いという終わりは
ないのでしょう…。 
「天才とは、努力し続けることのできる才能を持った人のことだよ」と浅田次郎の小説にありました。

  稽古とは、一より習い十を知り、十よりかえるもとのその一  ―利休百首より

受付スタッフ K

勉強会

 また、暑ーい一週間が始まりました。
体調管理に気をつけなくてはいけません。

さて、先週末のブログに書きました勉強会の報告です。
結論から申しますととても良い充実した会になりました。
発表者の内容も素晴らしくまたディスカッションもとても質の良いものになりました。
侮れません若手歯科医も着実にスキルを上げているなぁと正直に思いました。
私自身も非常に勉強になり、またさらなるモチベーションをもらいました。
(ぼーっと止まってはいられません。追い抜かれないように勉強しなくては・・・)
 
 彼らの発表を見ていて思ったのですが歯科の治療は本当に細かい配慮がなされて
はじめて良い結果が得られるのだと改めて実感しました。
それら細かい配慮は処置(技術的な術式)だけではなく患者さんとのコミュニケーションや
医院すべての対応などが大切だと。
 
 炎天下の日曜日の充実した時間でした。
次回は秋になるようです。涼しくなっている事でしょう。

 

今週末は・・・

 うーん、暑い。思考が停止しそうです。
ブログも随分更新せずにいました。

 さて、今週末ですが土曜日は久しぶりにチームの出張オペです。
オペはサイナスリフト。

 日曜日はごくごくプライベートな勉強会です。
勉強会は比較的若い先生方3名のプレゼンを中堅?を含めディスカッションしながら
若手も中堅も共に学ぶ内容です。
発表者のテーマはそれぞれ自由です。
診断だったり、具体的な処置の知識や手技、症例報告など。
それらを口腔外科医、補綴医、GP達があーでもないこーでもないとディスカッションしながら進めます。
私の専門分野は補綴とインプラント、審美修復ですので他の専門を持つ歯科医師のコメントを
聞くのも非常に楽しみです。
また、中堅歯科医達は非常に高い臨床力がある方達ばかりなので尚更楽しみです。
発表者の若手歯科医達はビクビクしているようですが・・・。

 この勉強会はいつも行動を共にしているチーム(私を含め)から出た話で、自分たちの知識やスキルを向上
する事は当然ですが若い歯科医達により高い知識と臨床力を得る環境を用意してあげたいとの
思いから始まりました。
とは建前ですが、本音は早く知識と技術を上げて私達チームのメンバーになって手伝ってもらいたい
というのが本心。

 今の若い歯科医達は非常に熱心に勉強します。
しかしながら情報にはバイアス(考え方の偏重)があり本当に正しい事が正確に伝わらない現実もあります。
客観的で正しい情報を得る事は簡単ではありません。勿論、勉強ゴッコではいけません。
なので非常にプライベートな勉強会にしたのは本当に真面目に取り組みたい歯科医に限定したからです。
客観的で正しい情報を学ぶ事は大変です。ただ勉強会に参加すれば身につくものでは決してありません。
非常に厳しい道を自ら望んだ歯科医に限定しました。(裏事情:気合いの無い歯科医はNG)
私達の伝える知識や技術も限度があるため少数の勉強会になった理由です。
勿論、参加費は無し。参加費払うくらいならその分勉強してくれってコンセプト。

 さーて、どーなる事やら楽しみです。
また、報告します。

学ぶ方法

 先週末の土日は研修会のスタッフとしてお手伝いでした。
テーマは咬み合わせです。
実習では受講生それぞれがお互いに患者と歯科医師なり咬み合わせを取る練習をしました。
実習の最後に受講生一人一人が今回の実習で”出来た事””出来なかった事”をメモにして発表する
機会を設けました。
これは後輩スタッフの中にコーチングを学んでいる歯科医師がいて実習に取り入れてみたものです。
私はコーチングを学んでいませんので詳しい効果は分りませんが実際にやってみると自分(受講生)が実習の
中で出来た事、出来なかった事を記述して声に出して発表する事で良い点悪い点がより明瞭になりあるいは
自分の思った事が他の歯科医師も感じている事なんだと共感したり、とこれからの勉強のヒントになるものでした。

 人間は時間が経つと無意識に忘れてしまったりするので”書いて”、”声に出して”、”みんなの前で発表して”
記憶にアクセントをつけるのでしょう。
最後に全員で笑顔でお疲れ様でしたと言うのがお約束だそうです。
気持ちよく終われると良い記憶としてメモリーされるのでしょうね。

 ふむふむ、なるほどと思いました。

All for one

 先週末は四国は香川県某市で出張オペでした。
処置はインプラント埋入手術。

 患者さんは82歳男性、以前にもインプラントを受診され快適に過ごしていましたので
今回も強い希望でのインプラントとなりました。
しかしながら患者さんはご高齢だけではなく複数のご病気があり、簡単にインプラントを
治療できる全身状態ではありません。
そこで今回の依頼には手術中の全身管理を担当する歯科麻酔医との同行です。

 依頼を受けてから手術当日までには依頼先の歯科医師とかなり頻繁なやり取りがありました。
また、患者さんの内科の主治医とも確認をさせて頂き手術が万全に行えるようにしました。
場合によっては手術を中止する、あるいは手術途中でやめる事も十分想定しての準備でした。
幸い患者さんの全身状態も安定されていて当初の予定されていたインプラントを無事に埋入する
事が出来ました。

 私たちは安全な治療をすることが最優先です。場合によってはインプラントを断念する場合も
あります。
術前に私達がどんなに煩雑な事前準備に時間を費やそうが患者さんの全身状態を守ることが第一です。
特にインプラント治療は中高年の患者さんが多いです。
中には心臓疾患や高血圧、糖尿病などの持病を抱える患者さんもいらっしゃいます。
そのような患者さんに安全にインプラント手術をするためにはいかなる時間がかかろうと関係ありません。
歯科医師と呼ばれる職業の当たり前の仕事です。

 インプラントはお金儲けの手段ではありません。
患者さんが快適な生活を営むための歯科治療の一つです。
歯科医師はもっと謙虚に患者さんとインプラントに向き合う必要があります。

 そして今回は歯科医師3名、内科医、スタッフの方々の大勢が一人の患者さんの幸せなインプラント治療を
サポートしました。

                 ”すべては一人のために”

 
 

自然が美しい理由

 今日は真夏日になるようです。
通勤途中の木々も生命力を漲らせ深い緑を見せています。

 今日は”審美”について書いてみます。
このブログでも何度か審美についてアップしましたが今回は少し違った見方をしてみましょう。

 私たち歯科医師は初めてお会いする方の口元を無意識に見てしまうクセがあります。
勿論、相手の方に失礼のないようにですよ。
その中で前歯に歯科治療を受けられている方の口元は治療した歯がハッキリと分る場合があります。
・・・何故、分ってしまうのでしょうか?
それは治療した歯が全体とのバランスに僅かな差を生んでいるからです。
その違いは”色”、”形”、”位置”などによって自然な歯との調和をほんの僅かに乱しています。

 さて、審美ですが。

 審美とは、「美・醜を識別する事」 新明解 国語辞典 金田一京助他

しかし、歯科の審美の場合には「美しい歯に治療する」事がゴールではありません。
審美歯科のゴールは「自然な歯」に治療する事だと考えています。
もし、治療後に「どこを直したのか分らない」(プロが見てもです)結果であればその治療は
患者さんの口腔内で調和が得られているからでしょう。

「天然歯は決して左右対称ではなく、歯軸の傾斜、捻転及び咬耗も色調も異なる
しかしながら、個々の歯は形態や色調の差はあれど、口腔全体では調和のとれた自然な
美しさ“Natural Beauty” を生み出す。」

                             山本 英夫先生(ボストン大学准教授)

審美治療のゴールは「調和のとれた自然な美しさ“Natural Beauty”」を得る事です。

20代 男性

20代 男性

30代 女性

30代 女性

30代 女性

30代 女性

 
いずれの歯も健康な自分の歯。色が濃かったたり、まだらがあったり、形が対称じゃなかったり、
すり減った跡があったり・・・でもみんな健康な歯。
審美歯科をするなら健康な歯に見えるようにしたいですね。
 ”Form follows function”   (形態は機能に従う)
                     Louis Henri Sullivan(建築家)
 
何か審美歯科の講義のようになってしまいました。

人体への敬意

 爽やかな良い季節になってまいりました。先日は、上野の国立博物館で開催されている「細川家の至宝」展を観覧した後、中庭のベンチに座って青空に映える木々の緑をぼんやり眺めながら5月の心地よい陽ざしの恩恵にあずかってきました。

 さて、当院は「インプラントセンター」という性質上、オペがたくさんあります。もちろん歯科衛生士がアシスタントとしてオペ室に入りますが、私(受付スタッフです)も何かの手伝いができるようになればと、折をみて見学をさせてもらっています。血を見るのが大の苦手なので、始めはオペ室の外から恐る恐る見ていましたが、ある日意を決して(?)中に入ってみました。

 血を見て倒れるのではないか?という周囲の心配(あるいは期待)をよそに、自分でも不思議なほど平常でいられたのは新しい発見でもありました。

 学生の頃習った人体の形態や機能を思い出して頂ければわかりますが、本当に人の体というのは素晴らしく良くできているものです。普段目で見ることができる外部もさることながら、体内でも、生命を維持するために様々な器官や細胞が、今この瞬間も休まずに働いてくれているのです。

 ふと、そのようなことを考えた時に、血をみることくらい何でもない、と思ってしまったのでした。以来、血にあまり怯えることもなくなり、オペの手順や口腔内の形態を学ぶべく、なるべく見学をさせてもらうようにしています。

 

 私はもちろん歯科医師でも医師でもなく、また健康ゆえ病院ともほとんど無縁ではありますが、「お医者さん」と名のつく方々には、「人の体」への敬意を持って、患者さんと向き合って頂けたら、と僭越ながら思った次第です。

当院の前から見た建設中の東京スカイツリー

当院の前から見た建設中の東京スカイツリー

インプラント至上主義

 インプラント至上主義・・・の歯科医師がいますよね。
私には理解出来ません。
もちろんインプラントは良い治療法の一つです。
でも、インプラント以外の治療法でも十分な効果を得ることは可能です。
義歯(総入れ歯、部分入れ歯)、ブリッジなどでカバーできる場合も多くあります。

何故インプラント至上主義を唱える歯科医師がいるのでしょうか?

 昨日来院された患者さんはブリッジを希望で来院されました。
ご本人の希望ではブリッジを希望なのですがむしろ”インプラントは絶対にイヤ”でした。
幸いブリッジでも治療可能でしたのでブリッジのカウンセリングをしています。
カウンセリング途中で「インプラントの専門医院なのにごごめんなさい」とおっしゃっていましたけど、
患者さんの希望に沿うという事はとても大事なことだと考えています。
もしこの方の状況がブリッジでは厳しいのであればインプラントもチョイスの一つとして説明していたでしょう。
でも最初からインプラントありきでお話する事はありません。

というわけで私は”インプラント至上主義”反対派です。

歯科医師が学ぶとき

 昨日は骨の増大手術が午前午後と2例ありました。
術後のCTも理想的な造骨が認められています。
順調な経過でインプラント処置が出来る事を祈ります。

 さて本日、私たちチームの歯科医師2名がハワイで開催される学会に出張しました。
二人ともに口腔外科医でそのうちに1名は昨日の2例のオペに参加してくれました。
海外の学会がすべて良い訳ではありませんが少なくとも日本の学会に比べて
客観的な視点からのプレゼンが多いと思われます。
翻って本邦の学会はというとインターナショナルなスタンダードとは異なり
歯科医師の経験論的?あるいは独自の理論?のプレゼンを耳にする事があります。
もちろん海外の学会にも例外はあります。
しかしながら発表するまでの選考で極めて客観的なクリアランスを経てからの発表になるのでおのずと
経験論的あるいは独自の理論などは排除されます。
とは言え海外学会に行けばすべて勉強になるわけではありません。
常にコンスタントに学べば学ぶほど学会で拾うヒントは僅かです。
なのに参加する理由は世界のスタンダードがどこを向いているのかを知るためだと考えています。
個人的な感覚としては常にアップデートな情報だけは把握していたいという思いもあります。

 そんなわけで彼らはゴルフもせず個人的な海外旅行も行かず仕事を休みながら海外の学会に
参加するのです。
これからお会いする患者さんのために。

チームアプローチ

 桜も散り葉桜も美しいと思う暖かい月曜日です。

 今月の毎土曜日は出張オペに出掛けました。
セカンドオペが1件、、サイナスリフトが1件、埋入手術が1件。
何れの出張も口腔外科医あるいは衛生士との同行でした。
 依頼を受ける際にいつも思うのですが「チームでお願いしたい」というリクエストを
受け入れてくれる依頼先の歯科医師に感謝します。
処置によっては歯科医師一人でも可能ですが依頼先のスタッフの教育を含めた指導だったり
処置自体が難易度の高い手技の場合には歯科医師一人では思うようにいきません。
まして依頼先の医院はまだインプラント処置がルーティンではないなら尚更です。
とは言っても同行が多ければ多いほど依頼先の医院にしてみればコストが発生する訳で
簡単に依頼出来る事ではないと思います。
オペを安全に的確に進める事は患者さんのメリットだと認識してくれる依頼先の歯科医師あっての仕事です。
 
 これから良いインプラント治療を導入しようとしている歯科医院はたくさんあります。
でも、コストをかけてでも良いクオリティーで導入しようと考える歯科医院は決して多くはありません。
というより殆どありません。
 依頼頂く歯科医院(歯科医師)に感謝と敬意の出張オペです。

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